2019適性検査

2019年適性検査

受検者状況 

  受検生総数(出願者ー当日欠席者) 実倍率(受検生総数/定員)
相模原中等  男子 569名 7.11
女子 659名 8.24
平塚中等 男子 385名 4.81
女子 432名 5.40 
※神奈川県教育委員会発表の資料より作成

適性検査分析

 全体通して、難化。ここ3年の過去問を基準に勉強してきた受検生にとっては取り組みにくかったと思われる。
 適性Ⅰはおおむね標準的な問題が目立つが、問3(2)のような空間問題や問4(2)イのような難問も混在している。他の問題でいかに失点しないかが合格へのカギとなる。
 適性Ⅱは標準~やや難・難問が満遍なく含まれている。問1は毎年変わらず出題されているので失点は防ぎたい。それ以外の問題で得点を多く稼ぎ、どれだけ他の受検生と差をつけられたかが、合否の境目となるだろう。
発表がでるまでは分からないが、適性検査のボーダーは直近3カ年より下がる見込み。

設問別難易度

あくまで難易度は、大人目線ではなく、小学校6年生が試検会場でとれるかどうかを客観的に考察したものです。

適性Ⅰ
[問1]文系
(1)標準 30点
(2)標準 40点
(1)正誤判定だが、選択肢が7択と多いように思えるが、選択肢を一文ごとに区切って、資料と照らし合わせれば正解を導き出すことは可能であろう。(2)資料のなかからそっくり文言を抜き出せばよい。該当箇所もすぐにみつかるはずなので、正解を記述できた受検生も多いと予想する。

[問2]理系
(1)ア:易 20点 イ:易 20点
(2)ア:易 20点 イ:標準 20点
(1)小学校配当単元の理科内容。表をもとに1つ1つのふりこをていねいに照らし合わせれば容易に正解に至ることが可能。(2)ア〔予想〕の条件を適用すれば、正解にたどり着けるはずだ。イ〔結果〕から、規則性を導き出すことができれば、答えを求める計算は複雑ではないので、正解に至ることができた受検生も多かったことであろう。

[問3]理系
(1)標準 30点
(2)やや難 40点
(1)タイルカーペットを切ってしきつめることができるという条件を見落とさず、全体の面積をタイルカーペット1枚分の面積で割ればよいと気づくことができれば容易に解くことが可能である。(2)条件が多く、見えない部分まで細かく考えていくことが必要とされる問題。多くの受検生が細部まで条件を読み取る段階でのミスが多く目立ったのではなかろうか。 

[問4]推理系
(1)標準 20点
(2)ア:標準 20点 イ:難 40点
(1)会話文を読んで適切な内容をあてはまればよいので、落ち着いて〔会話文1〕を読んでいけば、比較的容易に正解にたどり着くとができたはずだ。(2)〔会話文2〕と〔信号の設定〕を取りこぼすことなく、解くことができれば正解に至ることが可能であろう。特に、イは限られた時間の中で、この多くの条件を取りこぼすことなく、正解を導き出さなければいけないので、多くの受検生が難しいと感じたに違いない。

適性Ⅱ
[問1]文系
(1)標準 20点
(2)標準 60点
(1)文章量が多く、例年より正誤判定に時間を要することが想像できる。文章の内容と選択肢の内容を、自分で分かりやすい言葉に換言すれば、全ての選択肢を選べる。(2)毎年出ている形だが、今年は資料から読み取れることを含めた記述ではないので、回答までに時間がかかった受検生もいたはずだが、記述の練習を積んでいた受検生にとっては、たとえ傾向が変わったとしても記述できたはずだ。

[問2]理系
(1)標準~やや難 30点
(2)標準~やや難 40点
大方の塾が標準レベルと判定しているであろうが、(1)は条件を読み落としたり、通り数をカウントし忘れたりする受検生も多くいたと想定して標準からやや難とした。(2)は問われている内容を理解すれば複雑な計算がないので、計算ミスさえしなければ解を導き出せたはずだが、問われている内容を理解するまでの手間を考えると、難易度の設定は妥当である。

[問3]推理系
(1)標準 30点
(2)ア やや難 20点 イ やや難 20点
(1)難解な選択はない。資料を精読し一つひとつ条件を確認していけば正解にたどり着く。決して難しくはない。(2)会話文と設問の条件をまとめて計算していく問題だが、会話文で書かれている内容が分かりにくいので、それを具体化させなければならない。その作業を時間内で行う点と、設問で問われている内容に落とし込みにかかる時間の点を考慮すると、やや難しかったといえる。

[問4]推理系・理系
(1)やや難 40点
(2)難 40点
(1)点数の差を利用して12番目の白い石の得点を導き出すことができれば、他の石も逆算でき、正解を導き出すことが可能だが、12番目の白い石の得点を出すことができないと正解に至ることができなかった。(2)条件はわかりやすいものであったが、正解を導き出すまでの手順の多く、時間を要する問題であった。その結果、限られた試検時間内でこの問題を解くことを断念した受検生が多くいたであろう。

グループ活動

 今年度も昨年度同様、司会と書記を決めてはいけない方針に変わり、そのことが問題用紙に記載されるようになっている。
 塾に通っている受検生は、この形式で対策しているはずだが、受検生の当日の感想を求めたら、塾によっての対策の方針がバラバラになっているようで、意見をまとめるのに苦戦した受検生が多かったはずだ。
 話し合いのテーマは予想の範疇を超えておらず、テーマの難易度としては標準。